小西康陽さん書籍未収録エッセイより 2008年5月17日付

2020年5月10日

2008 bice アルバム エッセイ かなえられない恋のために 小西康陽

 bice のアルバム『かなえられない恋のために』のアナログ盤発売日が近づいてきましたね。とはいえ現在の状況下では物流の問題もありますので、あまり発売日にこだわり過ぎずに、ゆっくり届くのを待つのが良いのかなと思います。

予約された方の在庫が確保されていますように。また、発売日以降にお求めの方も無事購入できますよう願っています。

 さて、今回は columbia*readymade のサイトが運営されていた当時、トップページに「おはようございます。こんにちは。こんばんは。」のタイトルの下、日替わりで掲載されていた小西康陽さんのエッセイから、昨年出版された『わたくしのビートルズ 小西康陽のコラム 1992-2019』には未収録ながら、bice の資料としては残しておきたいものをご紹介します。


おはようございます。こんにちは。こんばんは。

2008年5月17日

きのう聴いた音楽。

ヴィンス・ガラルディ。これは奥さんのパソコンから流れていたもの。

ペット・ショップ・ボーイズ。ライヴDVD。仕事で。仕事で音楽を聴く、ということも、もちろんあります。

そして、いま聴いているのは、biceさんの待望のニュー・アルバム。連続3回目。
まだマスタリング前、曲順も決定していない、タイトルも仮題のままのCD-R。でも本当に素晴らしい。いい曲だらけ。なんでこんなに良い曲ばかり書けるのだろう。本当に才能ある音楽家だと思います。

歌詞なんて、歌詞カードで読んでいると、けっして目に飛び込んでくるようなフレーズではないのですが、彼女の声とメロディで歌われた途端、魔法の言葉に変わっているような。
 作詞も作曲もアレンジもすべて彼女の手によるもの。天才、と言ってもいいのでしょうか。

biceさんのアルバム、予定では七月下旬に発売の予定です。アルバム・タイトルも素敵でした。もう決まっているのですが、もう少しだけ内緒にしておきます。

さてきょうの「レコード手帖」はフカミマドカさん。かつては京都「メトロ」でいつも一緒にDJしてましたけど、いまはバリバリと音楽仕事人ですね。この先、ミュージック・ビジネスはいったいどうなっていくのか、真剣に考えるコラムを待っていましたが、そう来ましたか。あはは。原稿の御礼に10円差し上げます。

というわけで、もう一回、biceさんのアルバムを聴こうかな。皆さま、もうしばらくお待ちくださいませ。

(小西康陽)

https://megalodon.jp/2008-0517-0157-28/loveshop-record.com/readymade/hitokoto.html


関連記事:
『かなえられない恋のために』収録曲の仮タイトルと「スプラッシュ」にまつわる話 


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