レコード会社によって対応が分かれるジオブロック(地域制限)の問題

2025年12月29日

『bice』 2001 2002 an apple a day bice cloudy sky let love be your destiny Nectar スニーカー 配信

  先日、長らく待ち望まれていた bice の徳間ジャパン時代の作品が音楽ストリーミングサービスで解禁になり、彼女の音楽を愛する方々から歓迎されている中、一つ気になったことがあります。

それはジオブロック(地域制限)が掛けられていて、日本以外の地域ではVPNを通さないと聞けない状態であるらしいことです。

試しに youtube のジオブロックの状態を調べられるサイト https://ytubeaudit.com/ 
に曲個別のURLを入れてみたところ、以下の画像のような結果が出ました。





 ちなみに、ポニーキャニオン時代の作品はどうかというと、地域制限は一切なしという対照的な結果が得られました。



今回比較に使ったのは、トピックという公式に生成されているチャンネルの動画です。
まだ再生回数少ないようなので、ぜひ再生やチャンネル登録してみてくださいね。

bice - トピック (徳間ジャパン)

ビーチェ - トピック (ポニーキャニオン)


 レコード会社がどういう判断で地域制限を掛けたり掛けなかったりするのかは分からないのですが、できるだけ多くの人に彼女の音楽が届いてほしいと思っている一ファンの立場からすると、全世界、どの地域・国からも制約なくアクセスできる状態が理想ではないかなと思います。

それにはまた煩雑な手続きが必要なのかもしれませんが、せっかくここまできたのだから、全世界配信まであと一歩を進めてほしいなというのが願いです。


<インタビュー>Spotifyのグローバルヘッドが語る、日本の音楽の可能性

2024年にSpotifyから日本のアーティストに支払われたロイヤリティの約50%が日本国外からのもので、また、約75%は日本語の楽曲に対して支払われたものです。つまり、英語でなくても世界に届く。日本語のままでも十分に評価されているというのは、日本の音楽への世界からの関心を強く示すものです。
もうひとつ面白いデータがあります。2024年に日本のアーティストの楽曲が世界中のリスナーから初めて再生された回数は約26億回にのぼります。これは本当にすごい数字です。日本の音楽はかなりグローバルに広がりつつあります。


 前回書いた記事 の後半の内容とも繋がるのですが、日本の音楽を世界でさらに広めようとするときに、こうした地域制限は足かせになるのではないでしょうか。bice の音楽はマスマーケットで即メガヒットに結びつくものではないかもしれませんが、様々な音楽指向を持ったリスナーの需要に応えるには、こうしたややマイナーなアーティストの存在も必要だと思うのですよね。徳間ジャパンにはぜひ一考をお願いしたいところです。

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